朝イチで帰宅

日が昇る前 ホテルを出発。
饒舌なタクシー運転手さんの運転で 新幹線口まで。

今日はそんな気分じゃないのにな・・・。
知らない人の、知らないお孫さんの話に、なんとなくテンポを合わせて、
朝焼けが見える頃 駅に到着。

このところ車移動が多かったので、電車に乗るとすぐにくたびれてしまう私。

東京駅で、いつも乗りなれたM田さん車に乗り換え安堵。正午数分前に帰宅。

荷物をほどき大洗濯をしながら、 あまり触らないクローゼットの隅の方にある喪服を用意する。

携帯に電話。 山口県から私の大好きな田村和男先生が上京されるので合流の約束。

「あんたは都会で、わたしは田舎で頑張るけぇ」という約束をされたというお話を聞いた事がある。

船乗りのお仕事をしていた、そんな魂が通じ合っていたのかしら・・・私の想像を超えるずっと深い親友同士のお話。

星野哲郎先生。

先生のお過ごしになった、大島 という島は、私にとって思い出深い場所。

泳ぎに行き、合宿で行き、遊びに行き、歴史探索に行き、船に乗り・・・・

瀬戸内特有のキラキラ水面は、東京に出てから知った故郷の誇り。

大畠の海岸から見る大島のあの光景は、心の深くに眠る 私の帰る場所。

1999年、私は宝物を頂いた。 デビュー曲「寿宝船」。

市川昭介先生のピアノの横に立つ私。
この曲のレッスン中、星野先生に電話をするディレクターさん。
電話の向こうに、やさしい やさしいお声の星野先生。

独特の間。

私はたじろぐ。

あれから何年もたって分った事がある。

がんばるんだよ とおっしゃった その言葉より長い「間」に心を下さったのだ。

偉大な先生の側には、やさしい人が沢山いらした。

同じ山口県じゃけ そう思うのかもしれん。

でも、

私が今あるのは、

小さかった頃、大島で先生が私に星のついた青い名刺を下さって、
星のついた特別な名刺をあげるよ。東京に来たらおいで がんばるんだよ。
と言って下さった瞬間、

そして少し大きくなってから、
明るい笑顔で強い握手をしながら、がんばるんだよ待ってるよ と
ある楽屋にわざわざいらしてくださった瞬間、

そのお陰だと思っている。

数多ある 星の数ほどあるかもしれない 先生に力を頂いた歌い手の
その中の小さな1つであることに 私は生まれてこういう風に生きている事を
全て肯定できるほどの自信を頂く。

寿宝船 をプレゼントしてくださった先生方は星になってしまった。

私のおじいちゃんと一緒に 今日はおわかれに行ってきます。

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